支払督促と時効に関するQ&A
- Q昔の借金について裁判所から支払督促が来たのですが、どうしたらよいですか?
- Q支払督促が来たのですが、とりあえず債権者に連絡したほうがいいのでしょうか?
- Qもう時効期間が経過しているはずなので、支払督促を無視しても大丈夫ですか?
Q昔の借金について裁判所から支払督促が来たのですが、どうしたらよいですか?
A
支払督促を受け取ったら、できるだけ早く弁護士にご相談ください。
支払督促は、受け取った日(送達を受けた日)から2週間以内に異議申し立てをする必要があるためです。
弁護士に支払督促をお見せいただくことで、どのような債務(貸金業者等側から見た債権)であるかを詳しく確認することができます。
債務の内容から、消滅時効が完成しているようであれば、その旨を記載して異議申し立てをします。
異議申し立て後、訴訟に移行しますが、消滅時効が完成していることを伝えている場合には取り下げられることが多いです。
取り下げられましたら、内容証明郵便で消滅時効の援用をして終了します。
もし消滅時効が完成していないようでしたら、債務整理を開始するということができます。
Q支払督促が来たのですが、とりあえず債権者に連絡したほうがいいのでしょうか?
A
対応の仕方が分からない場合には、すぐに債権者へ連絡するべきではありません。
本当は消滅時効が完成していたとしても、債権者へ連絡をし、返済する意思がある旨を伝えてしまったり、少額でよいので支払ってくれと言われて支払ってしまうと、消滅時効の援用ができなくなってしまうこともあるためです。
支払督促が来た場合には、基本的には、消滅時効が完成している場合には異議申し立てをし、そうでない場合には弁護士を介して債務整理の交渉等を行うことをお勧めします。
Qもう時効期間が経過しているはずなので、支払督促を無視しても大丈夫ですか?
A
結論から申し上げますと、支払督促を無視することはお勧めしません。
消滅時効が完成している場合には、もし仮執行宣言付支払督促が確定したとしても、まだ消滅時効の援用をするチャンスはあります。
しかし、消滅時効の援用をするまで債務が消えることはありませんので、できるだけ早く異議申し立てをしたうえで消滅時効の援用をするべきです。
また、場合によっては、実は消滅時効が完成していないということも考えられます。
このような場合、支払督促を無視していると仮執行宣言付支払督促が確定し、いずれ強制執行をされてしまう可能性があります。
そのため、支払督促が届いたらすぐに弁護士に相談をし、対応について慎重に検討するべきです。